接近から流します

右から左に流す日々

職業に貴賎なしは本当か?(警備員の立場から)

先日、底辺の職業ランキングという記事が炎上したという話をどこかで読んだ。その中には当然警備員も入っていたようだ。 私自身、過去に1号警備(施設警備員)の仕事もしてたし、現在は予備校で勤務しながら2号警備(交通誘導警備)もやってるので、なかな…

ベンジャミン・クリッツァー著『21世紀の道徳』第2章 人文学は何の役に立つのか (読書メモ) 

だいぶ時期を失したが、久しぶりにこのシリーズを更新していこう。 内容は第2章の読書メモで、そこに教育屋である自分なりの感想をつらつら書いていくだけなので、別に面白いものではないかもしれない。参考になってもらえば幸いだが、面白そうなら是非買っ…

青識亜論の偽旗作戦について

togetter.com 今日は久しぶりに「ネット論客」について話そう。正直、Twitterの中の話についてあれこれつらつらと考えて書くのは不毛の極みだと自覚しているので、貴重で有限な人生の時間を浪費してまで書くことかと自問自答した。青識亜論その人もそうだが…

リバタリアニズムの終焉――陰謀論に乗っかるロン・ポールとその支持者をみた雑感

最近のウクライナ情勢で最も残念に思ったことは、少なくないリバタリアンが陰謀論に傾倒していることでした。 とりあえず以下のツイートをご覧ください。 It's day 15 of war in Ukraine.1) After yesterday's deadly attack on a Mariupol maternity hospit…

ウクライナへ義勇兵として志願すること、そして、エピソードを用いて持論を展開する行為についての私見

お久しぶりです。最近は多忙を極めて読書メモがつけられていません。とはいえ、このままブログを放置するのもアレなので、ブログを刷新するついでに、最近のウクライナ情勢について自分が思うところを語りたいと思います。 さて、私はこの記事を読みました。…

ベンジャミン・クリッツァー『21世紀の道徳 学問、功利主義、ジェンダー、幸福を考える』読書メモ①人間の本性を直視せよ

第一章はピーター・シンガーが『現実的な左翼に進化する』において提唱したダーウィニアン・レフトの立場が紹介されている。 現実的な左翼に進化する 進化論の現在 (シリーズ「進化論の現在」) 作者:ピーター・シンガー 新潮社 Amazon シンガーはこの本にお…

ベンジャミン・クリッツァー『21世紀の道徳 学問、功利主義、ジェンダー、幸福を考える』読書メモ ⓪まえがき

21世紀の道徳 作者:ベンジャミン・クリッツァー 晶文社 Amazon 前々からこのブログでも何度か引用しているが、「道徳的動物日記」のデビット・ライス氏が晶文社より一冊の本を出版した。その名も『21世紀の道徳』。ふれこみを読むと色々と面白そうな本だった…

ヒトラーがベジタリアンだったとして何なのか?――「100か0」で判断する不毛さについて

ベジタリアンに対する根強い批判に、「ヒトラーもベジタリアンだった」がある。これに対する反論は「いやヒトラーはベジタリアンではなかった」や「ベジタリアンではあったかもしれないが、動物倫理を土台にしたベジタリアンではなかった」などが定番なのだ…

眞子さんの主体性

ラジオでも話した内容だが、最近の眞子さん&小室問題について簡単に触れておきたい。 私の立場はこうだ。小室は人間としても大いに問題のある人間であるように思えるし、最近に俄かに巷を騒がしている職務経歴書の偽造問題が真だとするならば、この男との結…

ひろゆきが酷いのは今に始まったことじゃないんだが

どうやらひろゆきがフランス語を誤翻訳して意味不明な言動を行った後、ツイ消し&ブロックをかけて逃亡するという悲惨な事態になっているらしい。 ひろゆきは以前にも位置エネルギーに関しての言及や、直近ではputainの解釈で狂った言動を繰り返していること…

近況報告 

Twitterで凍結されて数か月が経った。皆さんどうお過ごしだろうか。 凍結に際して数多くの暴言を吐いたわけだが、私は一ミリとも自分が悪かったとは思っていない。 それよりも、ドナルド・トランプがTwitterで凍結された際に、言論プラットフォームの観点か…

「らしさ」から自由になれば良いのか――ジェンダーフェミニズムに欠如している視点

今回、議論の俎上に載せるのはこの本だ。 これからの男の子たちへ: 「男らしさ」から自由になるためのレッスン 作者:太田 啓子 発売日: 2020/08/24 メディア: Kindle版 この本はジェンダーフェミニズムを前提とした議論が非常に平易に議論されている。従って…

ズボラベジのすゝめ(2)食事以外の習慣の重要性

前回、私は次の記事を書いた。今回は、前回の記事では書ききれなかったことについて、もう少し深堀りして書こうと思う。これからヴィーガンになろうと思っている人は参考にしてみてほしい。 votoms13votoms.hatenablog.com さて、今回は運動と睡眠の重要性に…

大卒も高卒も煽りがウザいのでどっちが無謬というわけでもないという話。

私は高校卒業してすぐに夜学に入学して仕事を始めている。従って、感覚的には高卒でもあるし、大卒でもあるという不思議なものだ。 そうであるから、大卒の高卒に対する見下しに似た侮辱も受けたこともあるし、高卒でそのまま仕事についた人間が大卒で入って…

押し付けがましいヴィーガン byマイケル・ヒューマー

今回翻訳したのは、前回の記事でも紹介した哲学者でアナルコキャピタリストのリバタリアンでもあるマイケル・ヒューマーのものだ。 votoms13votoms.hatenablog.com この記事を翻訳した理由は、未だにVeganの主張に対して「本当は肉を食べたいんだろ」といっ…

刑務官は人間の屑である②

はじめに 前回に引き続き、刑務官の劣悪さについて書いていこうと思う。国家公務員だからと安易にこの公務員になろうとする犠牲者が出ないためだ。また、本当に受刑者の矯正改善がしたいと思ってるような人は、そもそも刑務官になるべきではないと思う。刑務…

刑務官は人間の屑である

前回、私は以下のような記事を出した。 votoms13votoms.hatenablog.com この記事を書いてる中で、そもそも体育会系とはそもそも何なのかをはっきり示した方がいいのかもしれないなと思った。体育会系とは一口に言っても、スポーツをやってる人間全般をそう指…

体育会系との付き合い方

https://archive.vn/2020.10.20-144653/https://cakes.mu/posts/32035 cakes.mu ツイッターでとある男の記事が非難轟々だったのをみた。 元記事の内容を読んだとき、私は特に次の文章について特に注目した。 ぼくの経験上ですけど、そんな状況は5日が限界。…

ズボラベジのすゝめ

最初に断っておくと、この記事は「ヴィーガンの言ってることには正当性を感じてるんだけど、実践するのは面倒くさそうで嫌だなあ」とか心理的なコストとして実践がキツいと思ってる人向けのものである。従って、生活の至るところで動物性を全面的に排除する…

エリートが嫌いだとしてもその逆は好きになれない理由

マジでただの愚痴なのだが、知的なエリートの傲慢さを嘲弄することが好きな人なり共感する人はきっと多いんだろうと思う。自民党の(語義的には明らかな誤用だが)反知性主義的態度に喝采を叫ぶ人は多いんだろうし、アメリカでトランプが労働者階級に支持さ…

結局、自衛隊が殆どの職場よりもマシでホワイトである理由

先日、久々にこの漫画を読んだ。 note.com それからこの記事も読んだ。 news.yahoo.co.jp この2つを読んだ上で、久々に過去を回顧して一つまとまった記事を出したくなった。 私は高校卒業後、自衛官として4年勤務していた。自衛官になったのは何か特別高尚な…

リバタリアンたちの動物の権利論争

今回紹介するのは、リバタリアン内における動物の権利に関する論争記事だ。肯定的な見解と否定的な見解を両方載せている。 reason.com 肯定的見解を打ち出しているのはボルダー大学教授のマイケル・ヒューマー。リバタリアニズムの中では最も先鋭的なアナル…

渡辺茂『動物に「心」は必要か: 擬人主義に立ち向かう』のダメなところ

これは以前読書メーターで書き溜めたものだ。 なぜ今更になってそのような記事を出す気になったのかと言えば、藤田和生『動物たちのゆたかな心』を読んだ際、参考文献に渡辺茂の本が多数紹介されていたからなのだが、日本の動物行動学・比較認知学の領域にお…

リバタリアニズムと動物倫理に関する私見

今回の記事は過去に私が書いたものを再構成したものだ.私はリバタリアンであり,同時にveganである.しかし,この関係性について纏まった議論はあまり見かけたことがなく,*1日本ではveganを冷ややかに見るリバタリアンも少なくない。しかし、動物への危害…